英語学習メモ帳

アメリカに言語留学してます。きっと誰かの役に立つ表現をシェアするメモ帳。

アメリカ人すら知らない文法「助動詞Need」を深掘る

概要

助動詞Needっていつ使うんだろ聞いたことねえなって思ってアメリカ人(CELTA持ってる)に聞いたら「そんなの知らねえ」って言われ、
「それ文法的に間違ってない?」とも言われたので、激おこぷんぷんしながら実在するって証拠を集めた

外国の英語解説サイトによると

助動詞Need

dictionary.cambridge.org

ケンブリッジ辞書にはちゃんと助動詞Needのページがありますね。実在するぞ!アメリカ人!
ただ、Needは Semi-modal と定義されています。日本語に訳すと「準助動詞」となります。
解説本・解説ページで助動詞の正・準の区別について読んだ記憶は自分にはありません。新たな概念だ。

(ちなみに、上記ページのURLが /grammar/british-grammar/ となっているのが興味深いですね。イギリスだと使うのかも。)

Semi-modal

さらに、Semi-modalについて深堀してみます。ググったら解説ページが出てきました。

www.thefreedictionary.com

このページによると、Semi-modalとして扱われる代表は以下の4つ。

  • dare
  • need
  • used to
  • ought to

学校や参考書では単純に助動詞とされてきた「ought to」や、助動詞と関係ない文脈で習った「used to」がここに属するようです。驚き。
(ちなみに、ought toもアメリカ人に言わせると「知ってるけど人生で一度も使ったことがない表現」だそうです。)

www.thefreedictionary.com

助動詞のページには、Semi-modalについての概要が短くまとめられています。引用すると:

The remaining verbs—ought to, used to, need, and dare—are known as semi-modal verbs, since they do not share all the characteristics of the modal verbs above and only function as auxiliary verbs in certain ways.

「残りの動詞(ought to, used to, need, dare)は、上記の助動詞の特徴をすべて備えておらず、特定の方法でのみ助動詞として機能するため、準助動詞と呼ばれています。」

端的に言うと、クセの強い助動詞が準助動詞としてカテゴライズされているようです。
クセが強いから正しく使うのがめんどくさい上に、used to以外は互換表現も存在するので、アメリカ英語から消えていったのかもしれません。実際はわからん。

まとめ

準助動詞に分類される表現は、used to以外はアメリカでは化石化していそうです。
文法的にこれらが存在することは頭の片隅に置いておくとして、多分こいつは難関大学受ける以外で使う場面はないんじゃないでしょうか。

アメリカ以外はわかんない&イギリスで使ってそうな気配もあるので情報お待ちしています。

※2021/6/2追記 チャンスがあったので20代スコットランド人に聞いたところ、「一度も聞いたことない。100年前の文法じゃない?」との回答を頂きました。
現代においては、ほぼ消滅した文法ということでQEDです。